福島高専ってどんなところ?
1.福島高専とは
福島県いわき市の国立高等専門学校で、正式名称は福島工業高等専門学校、略して福島高専と言われています。
工業系の学科4学科(機械システム工学科、電気電子システム工学科、化学・バイオ工学科、都市システム工学科)と、高専としては全国でも数少ない文系学科1学科(ビジネスコミュニケーション学科)で合計5学科が設置されています。
入学時に必要な学力としては、いわき市の県立高校と比べた場合でも、磐城高校に次いで2番目の高い学力レベルとなっています。
卒業後の就職に強いというイメージがありましたが、近年では、4年制大学へ大学3年生として編入する大学編入実績も多く残しており、あえて磐城高校ではなく福島高専を第一志望として、福島高専からの大学編入試験を考える生徒さんも増えているように思います。
2.入試のポイントは?倍率・偏差値
〇偏差値は
福島高専の偏差値は、59~61です。
(新教研もぎテスト 福島県立入試2026年度入試向けデータ 合格可能性60%の予想偏差値)
学科ごとでは、
化学・バイオ工学 61
電気電子システム工学 60
ビジネスコミュニケーション 60
機械システム工学 59
都市システム工学 59
となっています。
福島高専では全国の国立高専で実施される共通の問題が出題され、福島県立入試の250点満点のテストとは出題難易度も傾向も全く異なりますが、福島県内の公立中学で実施される学力テストや新教研もぎテストの平均点が125点とした場合、165点~173点が目標点数となります。
〇倍率は
各科の定員は40名で、推薦入試20名、一般入試で20名となっています。いわき市内の他の県立高校と比べるとかなり高い倍率となっております。
【推薦入試倍率】
| 学科/年度 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 |
| 機械システム工学 | 1.15 | 1.30 | 1.40 |
| 電気電子システム工学 | 1.45 | 1.20 | 1.00 |
| 化学バイオ工学 | 2.05 | 1.55 | 2.10 |
| 都市システム工学 | 1.10 | 1.35 | 1.50 |
| ビジネスコミュニケーション | 2.25 | 2.10 | 1.60 |
【一般入試】
| 学科/年度 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 |
| 機械システム工学 | 1.75 | 1.50 | 0.90 |
| 電気電子システム工学科 | 1.70 | 1.65 | 0.90 |
| 化学バイオ工学科 | 1.75 | 1.10 | 0.95 |
| 都市システム工学 | 1.30 | 1.55 | 1.15 |
| ビジネスコミュニケーション | 2.05 | 2.00 | 0.75 |
〇入試のポイント
福島高専の入試は、推薦入試が1月、一般入試が2月と、入試日程が3月初旬に実施される福島県立高校より早いため、福島高専にも県立高校にも出願することが可能で、福島高専が不合格だった場合には、県立入試を受験するという2段構えで、受験をするのが一般的です。
【推薦入試】
推薦入試の定員は、各科20名ですが、一般推薦15名、課題達成型推薦5名に分かれます。
どちらの推薦も出願するために必要な評定が決まっており、1年生学年末、2年生学年末、3年生1学期、2学期の4か所の通知表の平均値で、主要5教科が4.2以上かつ技能4教科が3.75以上と条件が決まっています。
課題達成型の場合には、さらに「モノづくり、文化・芸術活動、スポーツ活動」で一定以上の実績、資格・検定において高校生以上の級などの出願条件が追加されます。
一般推薦、課題達成型入試ともに面接試験が実施されます。面接では、各科での学びに関連する質問や、学習面での口頭試問も問われます。昨年の面接時の質問内容が福島高専のHPで公開されていることもありますのでしっかり情報収集し、面接に備えておくようにしましょう。
【一般入試】
全国の国立高専で共通の問題で出題され、5教科500点満点、内申点は280点満点で計算されます。内申点は、福島県立の時と計算方法が異なり、1年生学年末、2年生学年末、3年生1学期、2学期の4か所で計算されます。
高専の入試問題は、福島県内の中学校で実施される学力テストや、新教研もぎテストとは出題傾向や難易度が異なります。
例えば社会などでも知識を知っていれば答えが出せる問題はほとんど出ず、表や図から知識を元に思考して答えを出す問題が多く出題されます。各教科で、福島県立高校入試に比べると、難易度が高く、また文章量も多いテストとなっていますので、実際の過去問を使った対策は必須と言えます。
記述式ではなく、マークシート方式ですので、実際にマークシートを使いどのくらい時間がかかるのかも把握しておいた方がいいでしょう。過去問は市販されていますので、遅くても中3の夏くらいには手に入れるようにしましょう。
3.福島高専合格までの流れ
〇内申点は中3重視だが、1年生から
1年生学年末、2年生の学年末、3年生の1学期と2学期といった形で、中学3年生での成績を2か所見ることを考えると、福島県立入試よりは現時点での実力重視と言えるかもしれません。
ただし、1年生から内申点を高くしておくにこしたことはありませんので、福島高専合格を考えている場合には、中学1年生の時から9教科の学習に力を入れることをおすすめします。
〇定期テストや学力テストの点数の目安
福島高専に合格する生徒さんの点数を見ると、定期テスト5教科合計は400点以上、学力テストは160点以上をとっている生徒さんが多いです。
ただし、福島高専は、出題される問題が福島県立高校入試とは異なりますので、高専で出題される入試問題の対策をきちんとおこなったかどうかが重要になります。
工業系の学科4学科では、入学後からレベルの高い数学、理科系科目の学習を行いますので理数の力と思考力をしっかりと鍛えておくとよいでしょう。
〇福島高専合格に向けた勉強方法について
過去問を解いてみて、5教科合計300点、できれば350点くらいとれると合格が見えてきます。
過去問は、中学3年生の後半領域からも出題されているため、あまり早い時期から取り組んでも習っていない箇所への対応が難しいため、中3夏くらいまでは、学力テストや新教研もぎテストで、福島高専合格レベルとされている165点~173点を目標に学力を高めていくのがよいと思います。
中3の夏休みか9月くらいからは、過去問にも挑戦していきます。難易度や出題傾向を把握し、文章量が多い出題、思考力を必要とされる問題にじっくりと取り組んでいきましょう。間違えた問題の解説を読み、なぜその答えになるのかを考え、知識が足りていないなら都度覚えなおします。一回解いたから大丈夫ではなく、2回、3回と過去問を繰り返すのが合格への近道です。
繰り返しになりますが、工業系の学科4学科は特に、入学後も理数の実力が大切となります。特に理数ではしっかりと基礎力、思考力と実力をつけておくことが大切です。
〇私立・県立の併願校はどうする?
福島高専は、福島県立入試と日程が異なりますので、県立高校にも出願しておくことで万が一力が及ばなかった場合には、県立高校も受験することができます。
いわき市内の生徒さんでは、磐城桜が丘高校や、いわき光洋高校、平工業の情報工学科に併せて出願している生徒さんが多いように思います。
私立併願校としては、磐城緑蔭高校や、いわき秀英高校、東日本国際大付属昌平高校の特進コース、また、いわき市南部にお住いの生徒さんは、茨城キリスト教学園高校、明秀学園日立高校を受ける生徒さんが多いです。
県立高校を第一志望としている生徒さんよりは、受験回数が1回多いとは言え、力試しや受験本番の雰囲気を掴むためにも私立を1校は受験しておいた方が、福島高専の入試本番でも実力は発揮しやすくなると思われます。
4.合格するにはKATEKYO学院がおすすめです!
福島高専は、国立高専独自の問題で、また県立入試よりも難易度が高めの問題が出題されるため、合格に向けて、専用の対策が欠かせません。
いつから過去問に取り組むか、どの教科のどの部分が弱点になるのか、それを克服するためにどういう学習をどの期間を費やして学習するのかなど、考えながら学習することが必要不可欠です。
KATEKYO学院は、マンツーマン指導ですので、一人ひとりの得意、苦手に合わせて授業内容や宿題内容を計画的に構築し対策を行いますので、福島高専合格に向けて効果的に学習を進めることができます。
「福島高専合格を諦めたくない」
「高専の過去問に取り組んでいるが解説を読んでも難しい」
「将来、福島高専にいきたい」
などの場合にはぜひ一度ご相談ください。
※時期によっては、対応する教師の枠が埋まっているケースもございます。ご心配、お困りの際にはお早めにご相談ください。







