やる気の問題 ~実践編~
今回は、前回(やる気の問題 ~脳科学編~)の続きです。
やる気を起こすためにまず行動を起こしてみる、その行動を起こすに当たってのハードルを3つ、前回は整理しました。それらのハードルを具体的に低くしていきましょう。
【ハードル①】 何から手をつければいいか分からない
あらかじめTO DOリストのように取り組む項目を整理しておくことで、手をつけるものを探すという無駄な労力を削減しましょう。複数の項目を頭の中だけで整理するのは負担になりますし、書き出しておくことで客観視できるだけでなく、状況を整理する力も向上します。取り組むべき場所にマーキング(付箋など)しておくことも効果的です。
【ハードル②】 難しいから手をつけたくない
運動前の準備体操と同様、勉強においても脳を切り替える準備が必要です。その生徒さんにとって労せずして達成できるような簡単な内容でTO DOリストを準備しましょう(音読するだけ、ほぼ確実に覚えている単語を30個書き出すだけ、ほぼ確実に解ける簡単な計算問題に取り組むだけetc)。
そして、ハードル①②で準備する各項目(勉強)は10~15分で完了できる量に留めましょう。
ここでの目的はまだ成績向上ではなく、『とにかく行動を起こし側坐核を刺激すること』です。行動を起こし慣れるまではとにかくハードルを低く設定するように努めましょう。
【ハードル③】 やっても意味がないからやりたくない
ここでは個々のものさしが必要です。頑張ってすぐに結果が出さえすれば、点数アップというわかりやすいご褒美が得られ、やりがいも見出しやすいでしょう。しかし、点数に反映されるにはもう少し積み重ねが必要な場合はやりがいを見出しにくくなってしまいます。この場合、やりたくなかった勉強に10分でも取り組んだ生徒さんを認めてあげたり、その10分でできたことを褒めてあげたりすることで、自己肯定感を高めてあることが大切です。多くの生徒さんが好むゲーム、レベルを少しずつ上げて強敵を倒す達成感はゲームならではのようにも思えますが、ある意味、勉強も同じです。勉強のレベルが上がった実感や難問を解けたときの達成感、これらを生徒さんが感じられるよう、認めてあげる場面・存在も必要ではないでしょうか?こうしたひとつひとつの積み重ねが自覚と自信、さらなるやる気につながります。
続きは次の更新、やる気の問題 ~応用編~でご案内します。(代表番号:0246-25-2511)