小論文を克服しよう!(その4)
前回のコラム記事(小論文を克服しよう!―その③)では、
「言葉を知る」=「正しく伝えることを意識する 」
この実行が非常に大事だということを説明しました。
今回は次の4ステップめ、「流れをつかむ」ということを考えます。
「 いったいなんの『流れ』をつかむんですか?」って?
今回のカギは
『練習に練習を重ねることにより、主題や課題に沿ったパーツを組み合わせ、文章の「流れ」をつかむことができるようになる(パーツ理論)』
です。
ステップ2までは、小論文の内容を深くすること・濃くすることについて考えてきました。
そして、ステップ3では、「その『内容を正しく伝える』ためにどんなことを注意したらいいか」ということを考えました。
ステップ4では、ステップ1・2・3の内容を踏まえ、実際に小論文の文章を書き、練習してゆきます。受験する学校の過去問に取り組むと一番効果的です。
「そう言われても、うまく書けないから苦労しているんですよ~!」
という声が聞こえてきました。
そうですよね。どうします?
ここからが大切です。
1、まず、時間がたくさんかかってしまっても、うまくまとまらなくてもいいですから、ステップ1・2・3の内容を踏まえ、一つ仕上げてみてください。
※ 最初からうまく書ける方がめずらしいですから、とにかく、書いてみてください。自分では「ボロボロだなぁ」と思えるとしても、書いてみることが大切です。
2、その後、学校の担当の先生、もしくは、KATEKYOの担当の先生に添削を受けてください。
最初は、《 赤ペンで直されまくりで、真っ赤っ赤!》状態 になると思います。
この時に、どうしてそう直されるのか、説明をよく聞きます。
3、その後、直された通りに書き直します。
4、再び、学校の担当の先生、もしくは、KATEKYOの担当の先生に添削を受けます。
自分では直された通りに書き直したつもりでも、まだ、《 赤ペンで直される 》状態 だと思います。がっかりしないでください。最初はこれが普通です。
この時にも、どうしてそう直されるのか、説明をよく聞きます。
5、再び、直された通りに書き直します
6、4、5を繰り返します。
7、直されなくなったら、完成 です。
この時、①で最初に書いた文章と見比べてみます。見違えるほど違う文章になっているはずです。
8、次の主題・課題で①~⑦を繰り返します。
前回より、先生たちからの直しが少なくなっていると思います。
9、さらに次の主題・課題で①~⑦を繰り返します。
前回、前々回より、さらに先生たちからの直しが少なくなってくると思います。
そして、このあたりまで一生懸命に練習を続けていると、あることに気づきます。
それは、今回のカギの、『パーツ理論』です。
以下に、『パーツ理論』の説明を続けます。
【『パーツ理論』について】
受験する学校の過去問を使い、一生懸命に練習を続けていくと、その学校の小論文の主題・課題で尋ねられていることに、ある一定の方向性があることに気づきます。もう少し言うと、だいたいどんなことを論じていけばよいのか、その『流れ』をつかむことができるのです。
例えば、
・その学部を受験するきっかけとなったエピソード
・数ある大学・学部の中で、なぜその学部を受験したいのか
・その学部のどんなカリキュラム・研究に興味を持っているか
・その学部のどんな施設に感銘を受け、興味を持っているか
・入学後どのように勉学に励みたいか
・自分の性格・資質はどのようなもので、どのようにその学部での学びに生かせるか
・卒業後どのように学んだことを生かしていきたいか
「だいたい、このうちの一つか二つを組み合わせれば、その学校の小論文で与えられる主題・課題で尋ねられていることに応える文章を構成することができる」
ということに気づくのです。 そうなれば、しめたものです!
『パーツ理論』を身につけられました!
このようにして、『練習に練習を重ねることにより、主題や課題に沿ったパーツを組み合わせ、文章の「流れ」をつかむことができるようになる(パーツ理論)』ことができます!!!!!
これを身につけられれば、たいがいの小論文の主題・課題に対応することができます!!!!!
これまでシリーズで『小論文の書き方』について考えてきました。
克服のカギは4つです。
1. 相手を知り、
2. 自分を知り、
3. 言葉を知り、
4. 流れをつかむ。
『相手を知り、自分を知り、言葉を知り、流れをつかむ』
この四点で、小論文、克服しちゃいましょう !!!!!
専属教師 門脇