2021年度「福島県立高校入試」分析 社会
2021年3月3日に行われた福島県立高校入試「前期選抜試験」の「社会」について分析です。
【総評】
大問6つから構成され、大問1・2は地理、大問3・4は歴史、大問5・6は公民と例年と変わらずバランスよく出題された。
また、大問1以外には記述問題も出されている。しっかりと書けるように準備したい。
さらに公民の問題に、表からわかることを答えさせる設問があり、知識力だけでなく思考力も求められる。
【大問1】
世界の地理から出題。今年はアフリカ、南アジア、東南アジア、南アメリカと、広範囲にわたっての出題となった。
山脈や農作物、遺跡から国名と場所を答えさせる問題もあり、幅広い知識が求められる。
【大問2】
日本の地理から出題。今年は近畿地方に関する設問だった。本県からは離れているが、日本三大都市圏のひとつであるので、しっかりとその特徴をおさえておきたい。
また後半には地図から地図記号や地形などを読み取る設問もあり、地図を読む練習もしておく必要があるだろう。
【大問3】
古代~近世にかけての歴史問題。奈良時代の平城京のモデルとなった都市の王朝、鎌倉幕府のしくみや元寇、ヨーロッパにおける宗教改革など、基礎知識を問う設問が多く見られた。各時代の特徴をきちんと把握し、正答していきたい。
【大問4】
近現代からの歴史問題。政治経済が中心となる設問が多くみられた。第二次世界大戦後、日本が国際連合に加盟するまでについての記述問題もあり、歴史の流れをしっかり理解していないと、難しい問題が多い。
【大問5】
公民より、労働および社会制度の分野からの出題。目新しいところでは、(3)の設問において、表から読み取れる正しいものを答える設問が出された。暗記だけではなく思考力も問われる。
【大問6】
公民より、憲法・内閣・裁判などからの出題。最近のSNSなどによるトラブルなどを反映してか、インターネットによる名誉棄損や人権侵害についての設問も見られた。基本的な内容をしっかり覚えつつ、世の中の事件や出来事などにも関心を持つようにするとよいだろう。