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学問は面白い ~実生活になぞらえて勉強してみよう~

「皆さんは何故勉強しますか?」

 

「受験のため」という回答が多いのではないでしょうか。

志望校に合格するためには、一定の点数を取る必要があり、その目標のため一生懸命勉強します。そして日々の学習を繰り返し、学力を付けていく。それを達成できた者だけが…と話は続く訳ですが、このままでは現実を突き付けて話が終わってしまいます。という訳で今回は、別の視点で学習の方法を考えてみましょう。

一つの具体例として、生化学における話をしたいと思います。

小学校から高校まで通して学ぶ理科の生物・化学は、大学以降では生化学として統一されます。その中で良く登場するタンパク質は、中学校では栄養分解吸収、高校では高分子として、酵素の主成分・構造・遺伝・縮合重合など、幅広く学習されます。

特徴としては、生物の生命維持に必要不可欠な物質であり、生体の多くの基になっていることが挙げられます。そして、最適温度と呼ばれる活動しやすい温度があります。反面、熱に弱く、高温では形が変形し、活動を停止してしまいます(高校生にはお馴染みの「変性失活」という現象です)。

ここで本題ですが、このタンパク質の性質を学習する上で最も効果的な覚え方は、自分自身の体(人間の身体)で考えてみることです。

インフルエンザに罹ってしまったとき、何が危険なのか?勿論、罹った本人は高熱にうなされ、酷く辛いので、極力罹らないようにするということですが、実は細胞レベルで見ると、高温が長く続くことで、タンパク質が変性失活してしまうのです。このことを考慮すれば、「最適温度は普段の体温近く」であることが分かり、無理せずとも普通に覚えられることとなります。身近な事例で覚えることはとても重要です。

更に視覚イメージでの学習についても言及しましょう。皆さんも想像してみてください。

まず、生卵を割ります。当然、中には黄身(正確には卵黄)、白身(ゾル状の透明な物質、卵白という)、あと白い紐のようなもの(カラザという)が入っています。フライパンで熱すれば、目玉焼きが出来ます。生卵とどんな違いがありますか?実は、卵白は、主成分はタンパク質(正確には90%水分、10%タンパク質)であり、熱せられた時、透明な物質が白く変化します。これが変性失活した状態です。このことを知っていれば、タンパク質の変化が簡単にイメージできるようになりますね。

 

教科書や参考書で学ぶことは、とても重要であることは言うまでもありませんが、身近な事例や視覚イメージに関連させると「学問の面白さ」に気付くことが出来ると思います。このような事例は無数にあり、普段の授業でも生徒さんの理解がスムーズに進むよう意識しているところです。一つの学習法として、参考にしてもらえたら嬉しいです。
最後に余談ですが、入試には関係ないものの、私自身は「カラザ」が一番面白いと思います。昔からご年配の方が「毒だから取って食べな」と言っていたあれですね。興味があれば、その役割について調べてみてください。結構すごい役割を担っています(因みに「カラザ」は無毒です!!)。(代表番号:0246-25-2511)

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