「暗記」について考える
「丸暗記は真の学力養成にはならない」、確かに間違いではないと思いますが、学力を養うにはそれでも一定の暗記が必要であることも事実だと思います。
暗記が苦手、暗記は嫌いという声をよく耳にします。やる気云々の問題もありますが、問題を焦点化していきましょう。試験で成功を修める、ここ一点に問題を焦点化した場合、何のために暗記をするのかと言えば、答案用紙に表現(output)することです。
苦手・嫌いという生徒さん、ぜひ一度、「自分の暗記方法」を見直してみてください。
黙読・繰り返し書く・声に出して読む・ノートにまとめるetc様々な方法が聞こえてきそうです。
今一度、焦点化してみましょう。「問われたことに対し適切な答えを表現(output)できる」ようになることが目的です。
であれば、試験本番同様に、家庭学習の中にも「テスト(自分を試す場)」を意図的に設けてみてはいかがでしょうか?
覚えたいものはoutputできるようにしたいものであるはずです。
何回テストしても、もう大丈夫だと言えるくらいに繰り返しテストすることも、家庭学習において大切ではないでしょうか。
得てして家庭学習の中でのテストでも、学校での定期テストや模擬テストなどでも、出てきた結果に一喜一憂しがちで、outputできなかった(失点した箇所)をできるようになるまで何度もテストし直すことが疎かになりがちです。
スポーツとある意味同じで、効率の良いトレーニング方法や戦術を教わっても、最終的に身につけるのは自分自身です。自分の身体に負荷をかけ強靭な肉体を作り上げることができるのは自分自身しかありません。
勉強に話を戻すと、人間は忘れる生き物です。忘れるものという大前提に立ち、何回テストしても、もう大丈夫だと言えるくらいに繰り返しテストする、頭を鍛える意識が不可欠です。
「忘れないだろう」と過信し、自分に課すハードルを低くすれば試験本番では思うような結果は得にくくなります、自分に甘くならない自己管理力が重要になります。
忘れないよう、本番でもoutputできるよう、繰り返しテストを行い(自分を試し)、ひとつひとつできるものを増やしていってください。
それに伴って、暗記できた量が増え、前回よりも成長した自身を実感でき、それが最も大切なやる気にもつながるものと思います。
夏の学習に頑張った生徒さんは、多くの知識・理解が備わりつつある状態ですが、真の定着まで頑張ってほしいと思います。夏の成果をテストで発揮できるよう、日々の家庭学習の中でのテストも頑張ってください。
暗記の工夫や、そのときに持っておきたい意識など、お伝えしたいことはまだまだありますが、過去のコラムでも適宜触れていますので、今回は「家庭学習の中にもテストの機会を取り入れる」ことにクローズアップしお伝えしました。生徒さん皆さんの頑張りに期待しています。(代表番号:0246-25-2511)