前向き? それとも 後ろ向き?
興味深い実験結果があります。
アメリカの心理学者ジマーマンが行ったもので、小学校低学年の児童を2つのグループに分け、複雑にからまったワイヤーを解く作業をさせる実験です。
どちらの組にも大人が見本を見せるのですが、片方には「もう少しで解けそうだ」とか「よし、いけるいける」などと言いながら前向きに作業する様子を見せ、もう一方には「これは無理だ」とか「解けないよ」というネガティヴな態度での作業風景を見せます。すると、前向きに取り組む様子を見た組は、固くからまったワイヤーに対する挑戦を、解けないながらも平均4分30秒にわたって続けたのに対し、後ろ向きの様子を見ていた組は全く同じ作業にもかかわらず1分30秒ほどで早々に諦めてしまったそうです。
この示唆に富んだ実験結果は「努力を続ける時の気持ちの持ち方」や「頑張っている人への接し方」について考える際に参考になりそうです。