文字はていねいに書こう
人が書く文字には個性があります。枠からはみ出すほど大きい字で書く人もいれば、豆粒ほどの小さい字で書く人もいます。達筆の人もいれば、象形文字のような字を書く人もいます。とにかくその人が書く文字というのは、その人の個性が出るものです。
個性と言えば聞こえがいいのですが、困る場合もあります。これまで数多くの生徒さんたちに指導してきましたが、困る場合のひとつに、生徒さんの書く文字が「読めない」ことが挙げられます。
私が「文字が汚くて読めないよ」と言うと、「大丈夫です。自分は読めるんで」と答える生徒さんもこれまでいました。しかし自分が読めればそれでいい、という単純な話ではありません。
皆さんは、中間テストや期末テスト、学力テストなどでは自分の答えを解答用紙に記入しますよね?それが採点されて点数が出るわけですが、ポイントは
「誰が皆さんの解答用紙に目を通し採点をするのか」
ということです。
たいていは学校の先生でしょうか。つまり、「自分ではない誰か」が採点するということです。ということは、もし他人が読めないような汚い字を書くと、自分では正解を書いていたとしても正解にならない場合があるということです。
また、自分で読めると言ってはいても、自分の字を見間違えて計算間違いを起こすケースも良くみられます。
テストとは、原則として各教科がどのくらい理解できているかを確かめるものですが、それも採点してくれる誰かが理解できて(読み取れて)初めて成立するものです。字が汚いと言われたことがある人やその自覚がある人は、これからは他人が読めるようなていねいな字を書くことを心がけましょう。その心がけ一つで字の読みやすさは大きく変わってきます。
それで書くスピードが著しく落ちては勉強に支障をきたすケースもありますが、慣れれば丁寧に、かつ、今までと同じスピードで書くということも不可能ではありません。