過去問にはいつから着手すべきか ~指導事例~
生徒さんから『いつ頃から過去問に取り組むべきですか?』との質問を受けることがあります。
大学の難易度にもよりますが、一般的には『基礎』⇒『標準』⇒『応用』などと段階を踏んだ上で、出題傾向への対応力を養成すべく、過去問に着手していくようになります。
上で「一般的には」と述べましたが、その理由は、段階を踏んでいくことだけが最善であるとは限らないためです。場合によっては、基礎段階にある場合でも早めに過去問に触れておく必要もあると考えています。
この春、高校合格後も継続的に受講されている生徒さんに、まだ高校1年生の半ばの時点で過去問に触れてもらいました。その理由は、
① 志望大学が不明確であるために逆算した進め方が具体的になりにくい
② 普段の取り組みは決して悪くはないが、全国区での戦いになる大学受験に通用するものとしては不十分である
といった課題があったためです。
これらを解消するために、暫定であっても関心を持てる大学を志望に仮設定し、その過去問に触れてもらいました。
当然ですが、この時点で過去問で得点できる必要はありません。実際、この生徒さんも正解できた設問は数題しかありませんでした。しかし、
☆ 実際の入試問題に触れたことで、目の前の勉強がそれらの設問に対応するための基礎につながるのだと理解でき、
☆ 以前よりも前向きに勉強に取り組めるようになってきました。
☆ また、自ら積極的に大学を調べるようにもなりました。
このように、もっとも大切な生徒さんの意欲喚起につながるツールとして早めに過去問に触れることが有効なケースもあります。
いわきではまだまだ大学受験に対する認識が甘いケースが多く、高校の授業進度に合わせているだけでは2次対策が不十分になってしまうこともありますので注意が必要です。特に難関大学・難関学部を目指す場合は、高校3年生という受験生になってから受験勉強を本格化させても時すでに遅しとなってしまうこともありますので、注意が必要です。
大学受験を志す生徒さん、目の前のひとつひとつの勉強をこなすことだけでも大変ですが、ぜひ一度、どの大学を目指し、そこに合格するにはどのように勉強を進めるべきなのか、しっかりとした青写真を描いて、受験を意識して目の前の勉強に取り組めるようにしてみてください。マンツーマン指導では学習指導だけでなく、そうしたサポートも行っています。ぜひお気軽にお問合せください。(代表番号:0246-25-2511)