高校3年生は夏までが山場
大学受験生はいよいよ正念場を迎えます。今の時点で志望大学が決まっていない場合は、まずは方向性を定めるためにも志望校の選定が先決です。上記の流れを念頭に置き、あらゆる場面を想定して絞り込んでいきましょう。今の自分にとって必ずベストの選択があるはずです。合否だけでなく、入学後のことや卒業後のことなども考慮に入れてください。一般受験の場合は、部活が終わってからでは間に合わない可能性が大です。7月まで(夏休み前)が勝負です。
《AO入試》 (ポイント)志望校の早期決定が合格の秘訣!
AO入試とは、学力試験では評価することのできない人物像を、大学の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入学試験のことです。
【メリット】
①一般入試でよりも大学や将来のことをよく考えるため、合格した場合、明確な目標を持って入学することができる
②私立大学の場合、比較的倍率が高くなく、難易度の高い大学に入れる可能性がある
③学校の推薦が不要で、得意分野を活かすことができる
④早く合格が決まる(11月頃)
【デメリット】
①国公立大学での実施がそれほど多くなく、またその場合倍率も高い
②AO対策に時間が取られ、一般入試対策に影響を及ぼす
③早い段階で志望校を確定させなければならない
④一般入試での合格者に比べ勉強量が落ちるため、入学後に多少不安が残る
《推薦入試》 (ポイント)6月の定期考査で権利を確実なものに!
〇指定校推薦
大学が指定した特定の高校のみを対象とした推薦入試です。主に私立大を中心に行われており、高校ごとに推薦枠(人数)が決まっています。高校からの推薦が得られれば、大学から課される推薦入試自体の合格率はほぼ確実です。なお、指定校推薦は、「専願受験」が前提になっており、合格したあかつきには、その大学以外を受験することはできません。
【メリット】
①合格の可能性が極めて高い
②平均評定値によっては、難関大学への入学が可能である
③早く合格が決まる(12月初旬)
【デメリット】
①私立大学のみである
②早い段階で(遅くとも7月末)志望校を確定させなければならない
③一般入試での合格者に比べ勉強量が落ちるため、入学後に多少不安が残る
〇公募推薦
本人に対する高校からの推薦があり、かつ、大学が求める出願条件を満たしていれば誰でも出願できます。ただし、指定校推薦とは異なり、必ずしも合格できるとは限りません。出願後、大学で課される試験をクリアしなければ合格できない場合もあります。一般的には、出願書類のほか、面接や小論文を行うケースが多く、学科試験は課されない場合が多いようです。また、公募推薦には、スポーツや文化活動における実績が評価される特別推薦という推薦方式もあります。
【メリット】
①国公立大・私立大問わず、多くの大学で実施している
②今までの成果(高い評定平均値)を活かせる
③早く合格が決まる
④一般試験よりも楽である
【デメリット】
①推薦対策に時間が取られ、一般入試対策に影響を及ぼす
②特に国公立大学の場合、倍率が高い
③一般入試での合格者に比べ勉強量が落ちるため、入学後に不安が残る
《センター試験》 (ポイント)必要得点率・科目を把握し効率のよい勉強を!
基本的には、AOや推薦入試の受験の有無にかかわらず、1月に実施されるセンター試験に照準を合わせて日々の勉強に取り組んでいきましょう。また、国立大学の個別試験(二次試験)の配点が高い場合は、二次対策に早めに取り掛からなければなりません。私立大学でもセンター試験を利用しての受験が可能ですが、教科数が少ないために必要得点率が高くなりますので、私立大専願の場合は、センター試験対策だけではなく、受験校の過去問を網羅し、傾向に沿った勉強を進めていく必要があります。
【メリット】
①国公立大学へ行くための試験である(※私大でも実施有)
②受験まで期間があるため、頑張り次第では、志望校に対しての実力差を埋めることが可能である
③二次試験での配点次第では、センターで多少失敗しても逆転可能な場合がある
④一般受験での合格は、実力がつくのはもちろん、大きな自信となる
【デメリット】
①合格可能性が高くない状態でチャレンジした場合、滑り止めの私立大学、もしくはランクを落とした後期受験の国公立大学に進まなければならなくなり、結果的にかなり妥協した選択になりやすい
②合格が決まるのが遅い
新白河校 教務部 林 泰洋