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2020年度「福島県立高校入試」分析 数学

2020年度 福島県立高校入試 数学

2020年3月4日に行われた福島県立高校入試「前期選抜試験」の「数学」について分析です。

 

【総評】

例年通り大問7つで特に変化はなし。基礎的な計算問題から、答えを推測して考える設問、連立方程式、証明問題、立体図形問題など多岐にわたる。論理的思考が問われた。

 

【大問1】

基本的な計算問題。基礎的問題を反復練習していれば、取りこぼしはないだろう。

 

【大問2】

これまでよりも文章による説明問題が多かった印象。文章をよく読んで理解したうえで回答する必要があるため、文章読解力、つまり国語力も問われた形。また昨年に引き続き、コンパスによる作図問題も出題されたので、作図の練習も欠かせないだろう。

 

【大問3】

(1)は例年と同じく確率の問題だったが、②のところで√(ルート)が絡む設問だったので、√をきちんと理解していないと正答するのは難しいかもしれない。
(2)では数回の試行ののち、導き出される結論を論理的に考え、推測する問題であった。

 

【大問4】

連立方程式の問題。与えられた文章とグラフから、自ら連立方程式を立てて解く必要があり、数学力・計算力と同時に、国語力も問われている。

 

【大問5】

図形の証明問題。与えられた図形から、平行四辺形であることを証明する問題。入試問題の中でも最難関のひとつであるため、日頃から様々な図形に親しんで図形に関する感性を磨く必要があるだろう。

 

【大問6】

1次関数とy=ax² が交わるグラフ問題。(1)は比較的簡単な計算で答えが出せる。(2)、(3)はグラフ上に動く点を取り、その点の場所によって形が変わる図形の周の長さを求める問題。(2)は点が固定され座標が定まるので、計算を落ち着いてやれば正答できるだろう。(3)は座標を文字で置いたうえで計算するため、難易度は高いだろう。

 

【大問7】

立体図形からの出題。(1)、(2)、(3)ともに立体から必要な部分を抜き出して、平面で考えるとわかりやすくなる。また三平方の定理は欠かせないので、三平方の定理をきっちりと覚えておく必要がある。(3)は指定された立体の体積を求める問題であるが、非常に難易度が高い設問となっており、例年通り正答率は低くなると思われる。(2)の答えが底面積となり、あとは高さを求められれば正答が出せる。大抵の場合、このように前での設問が「誘導」となるため、誘導を意識して思考することが時間内に解き切るために必要となる。ただし、前述の通り毎年、正答率はとても低いため、場合によっては、時間をかけすぎずに他で得点することを考えてもよい。

 

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