勉強は車の運転と同じ?③
前回までの【勉強は車の運転と同じ?①】【勉強は車の運転と同じ?②】で、運転スキルの向上のさせ方(学力の向上のさせ方)、目的地の把握と最短ルートの設定(志望校の情報収集と効率の良い学習計画)について触れてきました。今回は出発地点の確認についてご案内します。
効率の良いルート設定には、まず初めに、正確に目的地と出発地点の設定が必要です。世にカーナビが出回り始めた頃、持っていたカーナビの問題でしょうか、今いる場所が太平洋に位置付けられていてびっくりしたことを覚えています。これでは良いルートは探れません。
勉強に関しても、出発地点(現在の自分の学力)を正確に把握していないと、ナビが機能しませんので要注意です。
志望校合格に必要な点数(目的地)に対し、現在の自分の学力(出発地点)を正確に把握し、効率よく不足点数を上乗せ(最短ルート)する計画に基づき勉強を進めたいところです。
今回は高校受験に置き換えてご案内します。まず、5教科の正確な現在の点数を把握できていますでしょうか?また、その5教科の内訳は把握できていますでしょうか?これらは受験の専門家ではなくとも収集できる情報ですので、しっかり把握しましょう。
その上で例えば英語が現在50点満点中15点、志望校には最低でも30点が必要とした場合、その『15点に留まっている原因の正確な把握』こそが、出発地点の正確な把握です(表面上の点数を把握することではありません)。
その詳細こそ生徒さんの数だけ事例があり、ここで述べきれるものではありませんが、一例として、
・語い力はあるが、文法が理解できていない
・理解できていない文法事項の土台となる単元は理解できているか?
・どの単元までは理解できていて、どの単元から理解できていないのか?
などと、突き詰めていく必要があります。現状に留まっている根本原因の究明です。
その上で、『ここから理解できなくなった』という根本原因から勉強を始める、これが正しい出発地点(現在の自分の学力)の確認です。積み重ねが大切な教科ほど、然るべき戻り学習を怠ってしまうと(出発地点を見誤ってしまうと)、アクセルを踏んでも前に進まない状況にも陥りかねません。
どうせやらねばならぬ勉強であれば、頑張った分だけ成果が出る、分かる喜びが伴う、そのような勉強にしてあげたいところです。そのやりがいこそが最も大切な生徒さん自身のモチベーションをも育みます。
正しく出発地点を把握し、最短ルートで目的地にたどり着けるよう、モチベーションというガソリンを満タンにして、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。
マンツーマン授業では、学習指導のプロとして、生徒さん本人が自覚できている不明箇所の更なる根本原因まで突き止めた上での指導が可能です。どこから勉強すべきなのか、出発地点の確認だけでもお願いしたい、そのようなご要望にも個別に対応しております。一般入試しか念頭になかった生徒さんに対し、よくよく出発地点・目的地を確認したところ、まったく考えていなかった推薦という別ルートで志望学部の合格を果たせた、などという事例もあります。(代表番号:0246-25-2511)