2023年度 福島県立高校入試分析「理科」
2023年3月3日に行われた福島県立高校入試「前期選抜試験」の「理科」についての分析です。
総評
今年度も出題数は大問8題であり、生物、地学、化学、物理の順に大問が2題ずつという構成になっていました。
標準的な問題がほとんどでした。
知識を問う問題と思考力・表現力を求める問題が出されました。
大問1 動物のからだのつくりと食物連鎖の問題
動物のからだのつくりでは、身近な動物のからだのつくりを観察し、カタクチイワシとスルメイカの特徴について出題されました。
生態系における食物連鎖についてと生物の数量のつり合いに関する問題が出題されました。
大問2 植物のからだのつくりとはたらきの問題
観察と実験から基本を中心とした問題が出されました。
小学校で学習した内容の理解がもとになっている出題がありました。
記述問題は、実験に関する問題が1問、観察に関する問題が1問出ました。思考力・表現力を見られました。
大問3 地層の重なりと化石の問題
問題文を読むうえで、しゅう曲と断層の知識が必要でした。
示相化石と示準化石、石灰岩の知識を問う問題が出されました。
柱状図を見て、堆積した古い年代順に並べる問題と標高を求める問題が出されました。凝灰石の層が1つしかないことがどういうことかを知っている必要がありました。
大問4 水蒸気の変化と湿度、雲のでき方の問題
窓ガラスの表面に水滴がつくしくみ、やかんから出る湯気についての知識が問われました。
雲ができるときの上空の気圧と気温の関係について、正しいものを選ぶ問題が出されました。
湿度を求める計算問題と飽和水蒸気量を利用する計算問題が、それぞれ1問ずつ出されました。
大問5 水溶液の性質と身のまわりの物質の性質の問題
海水と砂浜のプラスチックごみについてAさんとBさんとの会話を読んでから問題に答える形式でした。
身のまわりの物質の基本用語が問われました。
目的にあわせた実験操作を選ぶ問題が出されました。
質量パーセント濃度の公式を用いた計算問題が出題されました。
大問6 化学変化と電池の問題
水溶液中で陽イオンになりやすい金属について問われました。
ダニエル電池の特徴について出題されました。
新学習指導要領に基づく教科書改訂で新たにダニエル電池の学習をしています。
大問7 凸レンズによる像のでき方の問題
凸レンズを通る光の正しい進み方を選ぶ問題が出されました。
実験から、像の位置・大きさ・向きは、光源の位置・凸レンズの焦点距離とどのような関係にあるかを正しく理解しているかどうかが問われました。
大問8 力学的エネルギーの問題
運動する物体の運動エネルギーと位置エネルギーとの関係について出題されました。
選択問題では、「誤っているもの」を選ぶ方式だったので、より正しい知識が必要とされました。
2023年度 福島県立高校入試分析「数学」
2023年度 福島県立高校入試分析「国語」
2023年度 福島県立高校入試分析「英語」